[D2R] ディアブロ II リザレクテッド テクニカルアルファレポート

4月9日(金)午前2時より、一部招待者によるディアブロ II リザレクテッドのテクニカルアルファテストが開始しました。

この度、当サイトもテクニカルアルファに招待され遊ばせていただけたので、その内容を紹介します。

テクニカルアルファテストの詳細は、下記記事をご確認ください。

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ゲーム開始まで

早速グラフィックや操作性などについて話したいところなのですが、ゲームを始めて早々、この画面で笑ってしまいました。

ディアブロ II リザレクテッドは、オリジナル版をそのまま残していると口酸っぱく開発者がコメントしていたので、十分にその心づもりをしていたのですが、まさかロード画面までそのまま残すとは考えてもいませんでした。

グラフィックは綺麗になっていますが、オリジナルのロード画面の雰囲気が、とてもよく出ています。

オリジナルを遊んだ方は、このロード画面だけで、『Diablo II』の世界に戻ってきたと実感できるでしょう。

さて、ここからが本編です。キャラクター選択画面では、おなじみのクラスが7人並んでいます。今回のテクニカルアルファでは、バーバリアンとソーサレス、そしてアマゾネスしか選べません。どのクラスを選ぶか悩んだのですが、手っ取り早く火力が出るソーサレスで遊ぶことにしました。

なお、ゲーム内では、「G」キーを押すことでいつでもオリジナルのグラフィックに切り替えられますが、このクラス選択画面もオリジナル版に切り替えることが出来ました。


ゲーム開始

ゲーム開始直後、!マークを付けたワリヴが「Good day!」とお馴染みの台詞で挨拶してきます。

が、そんなことはすぐにどうでもよくなり、画面の大きさや綺麗さに心を奪われました。粗いドット絵だった地面やオブジェクト、キャラクターが、現代風に書き換えられており、それらのグラフィックが、早くキャンプの外に出て、マップを走り回りたいと思わせてくれました。

また、オリジナルでは640x480(4:3)だったゲーム画面が、1920x1080(16:9)になったことで、ゲーム画面がとても広く感じられました。

実際に横幅が広くなっているので、まさにその通りなのですが、一番最初にQOLの向上を実感したのが、この画面サイズです。画面が広い、綺麗。それだけで嬉しくなってしまいます。

スキルや光源、影の雰囲気も、現代風になっており、一つ一つのアクションがワクワクさせてくれます。

敵の挙動やスキルの使い勝手、キャラクターの操作性はオリジナルと変わらず、キーボードに置く指の位置も、自然とオリジナルを遊んでいるときのものになりました。

ただ一つ、オリジナルとは圧倒的に異なる体験がありました。それは、描画のフレームレートが60FPSに変わったことで、自分の思った場所をクリックできるようになったことです。

オリジナルのフレームレートは25FPSで設定されているため、忙しい戦闘中には、目的の位置にぴったり止まれなかったり、誤った敵を選択することがよくありました。

この独特の操作感は慣れで解決できますし、またそれも含めて『Diablo II』なのですが、リザレクテッドではそのストレスが全くありません。オリジナルのプレイヤーは、この変化にすぐ気が付くと思います。

オリジナルとは大きく異なるゲーム体験を提供している部分ですが、初めて『Diablo II』を遊ぶ現代のプレイヤーも、折角期待していたゲームが、古臭く粗いゲームだったら、楽しめなくなってしまうでしょう。

このゲーム体験の向上は素晴らしい仕事をしていると思います。

また、マップ表示には、ミニマップが追加されました。元々のマップ表示は、ゲーム画面いっぱいにでかでかと半透明で表示するものでしたが、この部分も現代風になっています。

もちろん、オリジナルと同様の表示方法もあります(透過度合の設定も)。ミニマップがよいか、全体的な描写がよいかは好みの問題でしょう。

マップ表示も新しいグラフィックになっており、かなり見やすくなっています。オリジナルではマップ表示が邪魔になるダンジョンもありましたが、リザレクテッドでは全体を通して快適に遊べました。細かい変更ですが、開発者のこだわりを感じました。

その他、リザレクテッドではグラフィックやフレームレートだけでなく、収納箱にも手が加えられています。元々6x8(48マス)だった収納箱が、10x10(100マス)になり、ゲーム体験が大きく向上しています。

ほぼ倍のサイズになっただけですが、実際に目の当たりにしたときは、無限にアイテムを入れられるのではないかと思ったくらい、大きく感じました。

無限に入れられるかはさておき、オリジナルの収納箱では基本的に予備のアイテムを入れる余地がほとんどありません。そのため、折角緑色に光るカッコ良さそうなセットアイテムを手に入れても、性能が勝るレアアイテムやマジックアイテムのために、泣く泣く売ることになってしまいます。

リザレクテッドでは、そんなアイテムも含め、ちょっと残しておきたいなと思うような微妙な性能のアイテムも、気兼ねなく保管できます。

必需品を入れながら予備アイテムを保管するスペースができたことで、純粋にハクスラゲームとしての体験が向上しています。共有箱もあるため、別クラスのキャラクターを作る楽しみも増えています。この収納箱の拡張は、ゲームプレイ時間を純粋に延ばしてくれる、素晴らしい改善です。


Act IIをクリアして

気が付いたら、7時間休憩せずに遊び続けていました。ふとした瞬間に、リザレクテッドで遊んでいることを思い出すのですが、全体的なゲーム体験は『Diablo II』であり、オリジナルそのものでした。

先に述べた通り、敵の挙動は一緒ですし、呪文の飛ぶ速度も変わらず、扉の前にいる敵が邪魔でイライラすることも、いつのまにか体力がほぼ0になっている点も、全く同じです。

ルーンがよく落ちたり、レアアイテムが全然落ちなかったり、その度にリザレクテッドだからかな?と考えたこともありましたが、そんな「運が悪い」「運がいい」と一喜一憂するところも、まさに『Diablo II』でしょう。

全てちゃんと移植されていると最後まで遊んで感じましたが、同時に20年前のゲームであることも思い出しました。また、Diablo IIIや、Grim Dawn、Path of Exileが好きなハクスラユーザーには、爽快感など物足りない点もあるだろうなぁとも。

ただ、それらの始祖となった『Diablo II』にしかない魅力はきちんとあり、20年経った今でも数多くのプレイヤーがアイテムを掘り続けています。

ハクスラの元祖を体験したいと思ったら、『Diablo II』をプレイするしかなく、ディアブロ II リザレクテッドは、その『Diablo II』を現代にしっかり伝える製品になっていると、このテクニカルアルファを体験して思いました。