[D2R] ディアブロ II リザレクテッド 開発者インタビュー (2021年2月)
ディアブロ II リザレクテッド(以下、D2R)についてインタビュー・Q&Aが行われ、オリジナル版との違い、コントローラーのサポート、向上したグラフィックやサウンドについてなど様々な回答がされています。
コミュニティインタビュー、プレス向けQ&Aの内容を翻訳して掲載します。
ソース(コミュニティインタビュー):DIABLO II: RESURRECTED GROUP INTERVIEW RECAP!
話者:Matthew Cederquist、Andre Abrahamian
– コントローラーがサポートされたことで、強制移動ボタンは割り当てることができますか?
特定のボタン割り当て機能を許可しており、ゴールドの自動取得オン/オフ機能は忘れないようにと思っています。現在、カスタム機能の作成を検討しています。全てのキーが割り当てできるわけではありませんが、オリジナルよりは増えています。
– 共有収納箱について、もう少し詳しく話せますか?
現在は、収納箱の大きさやタブをどれだけ作るかを調査しています。別のゲームモードで共有することはできません。。
– PCでもコントローラーは使えますか?
はい、使えます。
– 矢や、矢筒を取り除くようなアイテムフィルターはありますか?
恐らく調査していることだと思います。
– 収納箱内で、ルーンを重複して保存できますか?
アイテムは重複せず、同じ大きさでスペースを占有します。
– D2Rでは、APIを公開しますか?
今お話しできることはありません。
– クロスプログレッションはできるようですが、クロスプラットフォームには対応していますか?
※クロスプログレッション:複数プラットフォームで共通のデータが利用できること
※クロスプラットフォーム:複数プラットフォームで一緒に遊べること
クロスプログレッションを利用することで、最適な環境で遊べるようになりますが、クロスプラットフォームには対応していません。PCのデータを使い、お気に入りのデバイスでソファに座りながら遊べるようにしたかったため、クロスプログレッションに開発の焦点を当てました。
– 目に見えない毒雲のような、長年放置されているバグは修正しますか?
バグだったり、プレイヤーに誤解を与えてしまうようなものは修正します。ただ、ゲーム特有の癖のようなものは、それとは別に考えなければなりません。
– コンソールにはオフラインモードがありますが、クロスセーブとの関係はどうなっていますか?オフラインモードでチートしたキャラクターは、どうなるのでしょう?
D2RではBattle.netを使用したキャラクターをオフラインで使うことはできません。オフラインで使えるのは、シングルプレイヤーのみです。
– シングルプレイヤーは、Battle.netに入る必要はないのでしょうか?
はい、その通りです。
– パッチはいつのものが反映されますか?
最新のパッチが適用されます。今のところ、今後のパッチについては何も言えません。
– QOLを変更する過程で、オリジナルの精神に反すると思ったことはありますか?もしあれば教えてください。
※QOL: Quality of lifeの略。UIなどの使いやすさや、ゲーム体験の改善等を指す
私たちは、リメイクではなくリマスターに焦点を当てています。ディアブロ IIを素晴らしいゲームに仕立て上げた、魂を維持したかったのです。精神に反するという例では、開発中にアイテム欄の話が出ました。一度、ディアブロ IIIのコンソール版で採用されているホイールメニューとアイテムリストを検討したのですが、結局それはリマスターではないと思い、止めました。
– (マルチゲームの)ゲームからの離脱とゲームの再作成について何か行ってますか?
今のところ、ゲームの参加と離脱については何も手を付けていません。ただ、(マルチゲームの)閲覧や検索には手を加えています。
– 新しいBattle.netでは、Uber Diabloはどのように出てきますか?
そのような特殊イベントには歴史があり、リマスターには必要なものだと思っています。私たちは、同じシステムを使い実装するつもりです。ただ、ネタバレは避けたいので、具体的な話はしたくありません。
– ラダーだけで手に入るルーンワードは、シングルプレイでも出てきますか?
ラダープレイを奨励するため、ラダーのみのルーンワードはそのまま残すつもりです。
– Macはサポートしますか?
今はPCとコンソールのみを対象としています。Macについて公表できることはありません。
– 超ワイドモニターをサポートしますか?
超ワイドモニターのサポートは検討中ですが、ゲーム体験を変えるようなことはしたくありません。遠くまで見られ、多くの情報を得られるようにはしたくないのです。もしかしたら、真っ黒いバーがでるだけになるかもしれません。
– オリジナルグラフィックから新しいグラフィックに切り替えると、mobを区別するための色が失われているようです。これについて改善の予定はありますか?
私たちは、これらのシステムの改善とさらなる開発に取り組んでいます。 3D光源の切り替えでも、同じ色合いが使用されています。私たちが積極的に取り組んでおり、より良くなるでしょう。
– modをサポートするそうですが、これはプライベートマッチで機能するものを指していますか?それとも、シングルプレイヤー向けでしょうか?
mod制作によるコミュニティの情熱には、素晴らしいものを感じています。変わらない機能を提供する予定ですが、具体的な機能については検討中です。
ディアブロ IIが今だ遊ばれており、modも動き続けているのは素晴らしいことです。D2Rでは、modコミュニティがより簡単にアクセスできるよう取り組んでいます。
– ユーザーインターフェースをいじるためのAPIは提供されますか?
D2Rでは、裏側でユーザーインターフェースに大きな変更を加えています。見た目は同じかもしれませんが、レガシーモードでも裏では新しいシステムが動いているのです。
– D2Rでは、一部のエリアでより暗く表現されていますが、プレイヤーがその時だけレガシーモードで遊ぶような状況になるようなことを考えていますか?
3Dとの切り替えを実装したことにより、この問題に直面しています。私たちは、どちらのモードでも視覚的な利点がないようにゲームを作成しています。今この問題について話しており、どのように改善するか検討しているところです。
– 最も難しかったことと、最高の成果はなんでしたか?
最大の課題は、皆が持つゲームへの情熱へ対応することです。すべての要望へ対応するということは、私にとても大きな刺激を与えます。D2Rは、オリジナルをできる限り維持したものにしなければならないと、感じています。
– Arreat Summit(攻略サイト)のようなコミュニティを、どのようにサポートするつもりですか?
オリジナルのゲームを維持する素晴らしい利点は、そのようなサイトが完全に機能することです。あなたが、当時のマニュアルや攻略本をみつけたとしても、同様に機能します。
– ボイスチャットには対応しますか?
ボイスチャットについてお話しできることはありません。Battle.netについては、他のゲームと同様にフレンドリストとチャット機能が組み込まれます。
– フレンドリストは独自ユーザーインターフェースとして組み込まれていますか?それとも、/fl コマンドを打つ必要がありますか?
フレンドリストやその他の機能が表示されるように、独自ユーザーインターフェースが実装されています。コマンドにも恐らく対応するでしょう。
– テクニカルアルファで、焦点をあててほしいことはありますか?
全てです。
– オリジナルのディアブロ II とは全く異なる機能はありますか?
コンソールには、コントローラーで4~6個のスキルを使うためのボタン設定があります。PCでも、この機能を使うことが可能です。
PC版では、なるべくオリジナルを維持したいと考えています。マウスの右クリック、左クリックは、D2にとって特別な操作です。コントローラーが使えるPCというのは、全く新しい領域となります。パラディンのオーラは、スキルボタンがいくつあったとしても、有効化できるのは1つだけです。右クリックのスキルを使用すると、オリジナルと同様にオーラは無効化されます。
– 新しいグラフィックは、動きが派手になっていますが、新しいエモート(感情表現)やカスタマイズはありますか?
ほとんどがオリジナルのものを使用しており、70%はそのままで、30%は追加したアニメーションです。立ち止まるときや、振り向くとき、また、戦闘アニメーションを追加しています。エモートについて話せることはありません。
– 元の開発チームメンバーは参加していますか?
かなり初期段階で当時の開発資料を入手し、開発が外部へ移動しました。
– フレームレートはどうなりますか?144または、それ以上を期待できますか?
ゲームは25fpsで動いていることを忘れないでください。25fpsを超えてしまったら、それはD2ではありません。
– テクニカルアルファはいつはじまりますか?
SOON™
ソース(プレスQ&A):BlizzConline 2021: Diablo II: Resurrected Press Q&A
話者:Robert Gallerani、Matthew Cederquist
– D2Rでは、オリジナルをどの程度忠実に再現しますか?ゲームプレイに変更はあるのでしょうか。それとも、グラフィックが変わるだけなのでしょうか?
とても良い質問です。ゲームの根幹は、オリジナルです。全てのエフェクト、全ての相乗効果、全てのバランス、全てのクリティカルチャンス、攻撃が外れる確率、その他諸々が、オリジナルのままです。 その上に3Dエンジンがあり、3Dモデルやアニメーション、照明効果、草や泥などが変化しています。
いくつかQOL向上のための追加機能もありますが、ゲーム体験を変えないよう、とても注意しています。
また、共有収納箱は既にご覧になられたかと思いますが、私たちは多くのプレイヤーが運び屋を利用しているのを知って実装したものです。ゲーム体験や、ゲームバランスの変更を目的としたものではありません。
全てオリジナルと同じチューニングとバランスがとられています。ですので、あなたが体験するHammerdin(ハンマーディン。パラディンのビルドの一つ)は、オリジナルのHammerdinそのものです。
何年も前にD2をプレイした人がD2Rをプレイしたら、そこは懐かしいものがあり、愛したゲームが存在することが分るでしょう。
– QOLの向上のために変更を加えるそうですが、スキルツリーポイントや、ポイントリセットに変更はあるのでしょうか?
ポイントリセットは追加しません。ただ、コントローラーで遊ぶことも考え、スキルポイントの使用には一つ機能を加えています。誤ってポイントを使ってしまわないよう、ボタンを長押しするようにしています。
D2Rの開発が決まったとき、私は自分自身にD2を変える必要はないと言い聞かせました。私たちは、2021年にD2を再現したく、もし新しいアイディアが浮かんだとしても、D2の根本を思い出し、「この機能は、皆が愛したD2に必要でしょうか?」と問いかけます。
共有収納箱や自動ゴールド取得など、新しい機能もありますが、ゲーム体験を大きく変えるものはありません。ゲームは昔と同じ体験が可能で、昔と楽しさは変わりません。
「それはやりすぎでは?」というプレイヤーには、その選択肢も用意しています。自動ゴールド取得が気に入らなければ、オフにしてください。
– コンソール版について、まだ少々混乱しています。クロスプログレッションがどのように機能するか、詳細を教えてもらえますか?
コンソール版は、PS5、PS4、Xbox Series X|S、Nintendo Switchで発売されます。詳細はまだ検討中ですが、オンラインのキャラクターを作る度にBattle.netアカウントとのリンクを求めるようにします。
PC版では、Battle.netランチャーを利用します。ですので、Battle.netを利用することで、全てのオンラインキャラクターがBattle.net上に保存されることになります。
私たちは、あなたのお気に入りのデバイスで遊んでほしいと思っています。コンソールを変えようと、PCで遊ぼうと、同じキャラクターを使うことが出来ます。
– キーボードとマウスで操作するD2が、コントローラーをサポートするD3と、どう違うのか教えてください。
D3には、様々なシステムがあり、ゲームバランスも異なります。コンソール版には、ドッジロールという回避行動もありますよね。
アイテム欄は良い例えになるでしょう。D2オリジナルの、テトリスのようにアイテムを詰め込むアイテム欄は、コントローラーでは操作しずらいものです。そこで、コンソール版ではD3のようなリストにしたとします。さて、そのキャラをPCで遊ぼうとしたら、アイテムの並びはどうなっているのでしょうか?
これに限らず、変更を加えることでD2らしさが失われる危険性があります。D2は、PCで遊び、キーボードとマウスを使うゲームです。
とはいえ、コントローラーにもキャラクターを直観的に操作できるなど、多くのメリットがあります。恐らく、キーボードとマウス向けのビルドと、コントローラー向けのビルドが生まれるでしょう。
コントローラーとキーボード&マウスの違いは、ソーサレスのテレポートによく表れています。キーボード&マウスでは、マウスで指示した場所にテレポートできますが、コントローラーではデフォルトの一定距離をテレポートします。ネクロマンサーのゴーレムでも同じです。
ターゲット方法はとても重要なことです。コントローラーでは長押しでターゲットを取ることができます。ゲームのテンポが異なってしましますが、マウスよりも精度が低くなってしまうため、ゲームの信頼性を重視して実装しています。
– アクセシビリティに変更は加えていますか?
はい、沢山あります。現代にD2を蘇らせようとしたときに、アクセシビリティは真っ先に思いついた重要事項の一つです。色覚設定はもちろんのこと、テキストにも手を加えました。
ロービジョンモードもありますし、現在は、5つの言語設定を用意しています。コントローラーに対応することで、様々なデバイスが利用でき、片手で操作できるデバイスなども使うことが出来ます。
字幕や画面サイズもそうです。アクセシビリティは、私たちにとってとても重要なものです。
– 「ゲームの根幹は全く同じ」と何度も繰り返していましたが、私は既に何千時間も遊んでいます。エンドゲーム要素として、皆がプレイを続けるために何か機能を追加したり、テストしたことはありますか?
ゲーマーはよく、「このゲームが大好きで、何時間もプレイしました。もっと別の目標や、別のクラス、別の遊び方が欲しいです」と、言うと思います。ただ、このゲームで目指しているのは、D2の魂を引き継ぐことです。「ゲームは変わっていません」というのは、安っぽい返答に聞こえるかもしれませんが、十数年前に皆が体験したD2を現代に蘇らせたいのです。
現在のD2を遊んだことのないプレイヤーが沢山います。ですので、D2はD2であり続けることが重要だと思いました。
変更の誘惑を感じたかどうかと聞かれたら……はい、もちろん。私たちはクリエーターです。私たちは何かを生み出すのが好きですが、一番大事なのは、何が正しいかということです。正しいものというのは、皆が「よくやってくれた、素晴らしい!もっとやってくれ」ということです。
テクニカルアルファで皆さんのフィードバックを得るのを楽しみにしています。
– D2を含むBlizzardのゲームに大きな影響を与えたのは、modです。D2Rのmodサポートについて詳しく教えてもらえますか?
あなたの意見は正しく、modが大きく貢献したのは間違いありません。リリースから20年たってもまだD2が遊ばれている理由の一つに、modコミュニティがあります。先に断っておきますが、D2のmod環境に手を加える予定はありません。ただ、D2RはD2と同じmodが導入できるわけではないことも伝えておきます。ゲームをハックし、DLLを直接いじるようなmodは、もう作ることが出来ません。
私たちが制限を加えたいと思っていると、勘違いしないでください。Battle.netを使い、セキュリティを担保し、アイテムの複製やbotを防ぐためには、D2と同じmod作成環境は提供できないのです。
D2Rにおけるmodは非常に歓迎しています。ただ、「ああ、D2Rでも私の大好きなmodが全て再現できた!私の愛したD2が復活したぞ!」と、言うことはできないでしょう。
– オフラインモードはサポートされますか?
はい、オフラインモードもサポートしています。今のところは、Battle.net上にオンラインキャラクターを作成するか、ローカルにオフラインキャラクターを作成する方法が用意されています。
– ディアブロ II から長いときが経ち、既にディアブロ IVも開発中です。何かイースターエッグ(隠しメッセージ)はありますか?
もし何か秘密があったとしても、私達は知りません。
– Nintendo Switchでも他のコンソールと同じように機能しますか?
全てのプラットフォーム用に最適化されます。PS5でプレイしている場合は、4Kで実行され、ハイエンドPCの場合も同様です。Nintendo Switchで同じ解像度になることはありませんが、高いパフォーマンスと30fpsであることを目標にしています。
– Nintendo Switchでも他のコンソールと同じように機能しますか?
全てのプラットフォーム用に最適化されます。PS5でプレイしている場合は、4Kで実行され、ハイエンドPCの場合も同様です。Nintendo Switchで同じ解像度になることはありませんが、高いパフォーマンスと30fpsであることを目標にしています。
– Bilzzardの最後のリマスター(Warcraft III Reforged)は、非常に複雑な受け取られ方をしました。D2Rはそこから何を学びましたか?
大きなことは、ディアブロ II そのままであるということです。D2Rは別のゲームで、好きなようにプレイできます。もし、あなたが気に入ったのであれば、新しいグラフィック、サウンド、機能をONにしてください(そして、そうしてくれると思っています)。
私達が求めているものはフィードバックです。3、4回のテクニカルアルファやベータがあります。単に20年前の体験をするのではなく、体験に基づくフィードバックを頂きたいです。最初のテクニカルアルファはまもなく登場します。まずはシングルプレイヤーに焦点を当てています。ぜひコントローラーでのプレイを試してみてください。
– 3Dエンジンなので、スクリーンショット用にカメラをズームしたりできますか?
回転させることはできませんが、ズームインしたり、必要に応じてHUDを非表示にすることができます。ズームインしても、非常にグラフィックは綺麗です。
– D2Rには、ゲーム内ショップによる収益化の計画はありますか?
いいえ、ありません。
– Vicarious Visions社(ゲーム開発会社)はどのような役割がありますか?
一緒に働いています。私達は全員が原作に高いリスペクトを持っており、それを正しくリマスターすることを望んでいます。在宅勤務のおかげで、東海岸、西海岸関係なく同じチームとして機能しています。
– D2Rはディアブロ II に取って代わりますか?
私達の決断は、ディアブロ II(2000 version)、Lord of Destruction(2001 version)を維持することでした。それらは独自のエコシステムで維持されます。したがって、そのバージョンをプレイし続けたいプレイヤーはプレイすることができます。また、D2Rは、最新のBattle.netシステム、最新のセキュリティシステム、アップデートされたラダーを備えています。
– PS4とPS5について:購入すれば、プラットフォームの世代を超えてプレイできるのですか?
PS4用に購入した場合、PS5でプレイすることができます。しかし、現在はPS5バージョンをPS5のネイティブとして制作しています。なので、どうやってそれを手に入れるか、は明確にお答えできません。SONYは、無料でダウンロードしてネイティブバージョンにアップグレードする、といっていますが、どうなるかはわかりません。
– グラフィックについて:どれだけオリジナルを残し、どれだけ新しくしますか?
70/30ルールを作っています。70%のサウンド、グラフィックは昔ながらの懐かしい気持ちを引き起こします。バーバリアンの雄叫び、メフィストの叫び声など、それが意味するものを知っています。しかし、残りの30%は現代の基準に引き上げています。それにより、見栄えを良くしています。
– システムやストーリーには変更はありませんか?
ストーリーと会話は全て同じです。シネマティックも同じサウンド、同じキャラクターです。微調整されたのは、ローカライゼーションのように、オリジナル版ではあまり良くなかった翻訳の部分です。
– Lord of Destructionのコンテンツは含まれますか?
D2Rはオリジナル(2000)であり、そこにはディアブロ II Lord of Destruction(2001)も含まれています。ルーンシステムなど2つのクラスが更新されており、どのようにプレイする選択できます。クラシックのキャラクターを作成したい場合は、クラシックキャラクターとして作成してから、拡張版に変換できます。
– ラダーやハードコアはありますか?
はい、全てのものがあります。ラダーのシーズンは少し短くする調整があります。
– XboxやNintendo Switchでローカル協力プレイはできますか?
1台での協力プレイはありません。Nintendo Switchでは、ローカル信号を使って2つのNintendo Switchで相互に通信するプレイができます。Playstation、XboxへのTCP/IP接続についてはサポートの予定はないと思います。
– ディアブロ II はこのジャンルの金字塔ではありますが、それ以降他のディアブロシリーズやPath of Exileのようなゲームも登場しました。今回のリメイクでは、それらから何を学びましたか?
RPGのジャンルは非常に進化し、驚くべき成功を収めています。ディアブロ IIは、このゲーム自体が20年前と同じく楽しいので、純粋なバージョンを作り、それを最新の基準に引き上げたいと思いました。
D2Rの目標は「信頼性」でした。プレイしやすくするために近代化していますが、新しい機能などを追加したくはありませんでした。マウントの追加は素晴らしいアイデアですが、それはディアブロ IIではありません。
– D2Rをモバイルでプレイできるようにする計画はありますか?
現時点でお伝えできることはありません。
– PC版でもコンソールのコントローラを使用できますか?
はい、コントローラーを接続するだけでホットスワップが行われます。
– PC版の価格を教えて下さい?
39.99USDです。
– パブリックテストでは、ゲームの全てにアクセスできますか?
現時点ではどのコンテンツが含まれるか正確にはわかりません。シングルプレイヤーに焦点を当てたテストになります。
– PCでは、完全にキーバインドし直すことができますか?
1つ、2つはまだロックされていますが、元々のキーバインドを全て保持するだけでなく、追加するように努力しました。
以前はSHIFTキーをバインドできませんでしたが、できるようになりました。これにより、「Kだけ」と「SHIFT + K」のようにほぼ2倍キーボードを使えるようになります。「完全にキーバインドし直せる」とは言えませんが、キーバインドのメニューの中にはショートカットのリストも追加しました。
– 今後のテストの計画について教えて下さい
現時点では、特定の日程は明らかにできません。幾つかのテスト期間があることはわかっています。4~6つのフェーズがあり、それぞれ別のテストをするでしょう。フィードバックを得て、皆さんがどれほどこのゲームを愛しているかを知りたいのです。
ゲームは今年リリースされ、フィードバックに対応するためには時間が必要ですので、テストは早く行いたいと思っています。
– 新しいシネマティックの向上について教えて下さい
基本的にはショットごとのリメイクです。高解像度バージョンやAIで4K化されたものがあります。また、全く新しいシーン、モデルがありますが、それらは元々と同じタイミング、ペースにこだわっており、同じオーディオを使用しています。オーディオはリマスターされており、現代のサウンドで楽しめます。
– 古い2Dのエンジンに3Dを重ねるためには、どのような技術やツールが使われましたか?
基本的には2Dのスプライトを走らせていて、その上に3Dのエンジンを搭載しています。そのため、「3Dだから少し違うかんじなるかも」と心配している人がいるかもしれませんが、心配する必要はありません。
ソース(プレスQ&A):リマスター版「ディアブロ II」は,あえて原作のゲームエンジンを採用。あのグラフィックス表現はどのようにして作られたのか
話者:Chris Lena、Maxine Virtue
– リメイクの要望の高かったシリーズだと思いますが、なぜこれほどに時間がかかりましたか?
ゲーム根底部分は全く同じですが、シネマティックを追加したり、QoLを向上させたり、2020年代でも耐えうるゲームであるかを慎重に確かめながら開発を進めていたからです。
– Vicarious Vision社も開発に参加していますか?
はい、もともとは兄弟会社であるActivisionの傘下にあったニューヨークの開発チームですが,ニューヨークのオフィスを移動しないまま,Blizzardの一部となりました。D2Rは,それ以前から開発を手伝ってもらっています。
– Vicarious Vision社が参加しているということは、ゲームエンジンも新しいものですか?
ゲームエンジンはオリジナルのものです。その上にレイヤーを重ねる形式で最適化を行っています。オリジナルのゲームは25fpsに固定されており、D2Rも同じなのですが、そこにグラフィックス効果やインターフェースの変更を付け加えるような形で作りました。オリジナルのソースコードには、壊れているようなアートセットもありましたが、ほとんどリカバリーできています。
– ビジュアルにはどのような変化がありますか?
D2Rのアートワークに関しては、3Dのレンダラーは完全に新しいものです。地表を伝う霧や,周囲を照らしながら放たれるライトニングなどをうまく表現できるパーティクル効果に加えて,オブジェクトの破壊やモンスターを倒したときなどの物理レンダリング,それからよりリアルな照明効果など,ゲームプレイの質を変えない新しい要素が非常に多いです。それにより,更にゲーム世界への没入性が高まったと感じています。シネマティックは完全に作り直し、これだけでも見る価値はあります。
– オーディオにはどのような変化がありますか?
セリフなどのボイスはすべて再利用し,環境音を新しく加えています。そのため,第2章で戦闘が終わってじっとしているときに,ふと砂漠に吹き荒れる風の音が耳に入ったり,第3章では動物や昆虫たちの鳴き声が聞こえてきたりします。
ボイスは,20年前の声優たちを揃えるのが困難であったり,録音技術の向上で新しい音源との質の差が大きく出てしまったりする部分です。そのため,ボイスに関して言えば,AIアップスケールという自動最適化テクノロジーを利用しています。低音質に妥協しないことで,Dolby 7.1サラウンドをサポートしています。
– インベントリなどに関しては改善などはありますか?
ディアブロ II そのものの質には触れたくないと思っています。手間がかかる部分もディアブロ II らしいところだと思っていますが、傭兵キャラを1人追加することでアイテムを保持しやすくなっています。
また、インターフェースの最適化や収納箱を拡充しています。D2Rでは、オリジナルの6×8の10×10に増やしています。ディアブロ III から学びを活かし、共有の倉庫も用意していますので、キャラクター間でのアイテム移動もしやすくなるはずですし、拾ったばかりのアイテムを所有済みのものと比較するための新しいウィンドウを追加しています。
オプションとして「Auto Gold Pickup」という、ゴールドを自動的に獲得する機能もあります。
– マルチプレイについても詳しく教えて下さい
マルチプレイの新機能として「Auto Partying(自動パーティ結成)」があります。一緒にプレイする仲間がいない場合は、これをオンにすると、他のプレイヤーが自動でパーティに加わります。
ラダーシステムは、シーズンの間隔を短くして、上位の入れ替わりが頻繁に起こるようにします。加えて、クロスセーブ(クロスプログレッション)もサポートし、自宅ではPC、友人宅ではコンシューマのように遊ぶこともできます。
– 操作はどう変わりましたか?
PCではオリジナルと同様に地点をクリックして、そこまでキャラクターが動くシステムですが、コンシューマ機ではジョイスティックでの移動にも対応しています。また、PCにゲームパッドをつなげれば同様に楽しめます。
– 拡張「ロード・オブ・ディストラクション」はどう組み込まれていますか?
ゲーム開始時に、”拡張込み”を選択すると、ドルイドとアサシンを含めた7キャラクターを選んでプレイできます。オリジナルの体験をしたい方は、本編をクリアした後に拡張分を追加することもできます。
– ディアブロ II を知らない若い世代にはどうアプローチしていきますか?
ベテランゲーマーに評価してもらいつつ、若い世代のゲーマーが古さを感じずに楽しんでもらえるように、Blizzard Entertainmentが大事にしているコミュニティを意識して開発しています。誰もが満足するゲームを作るのは難しいですが、1つのチャレンジとして楽しんでいます。